サイドレイズ

肩のトレーニング サイドレイズ

みんな大好きな、三角筋を鍛える代表的な種目です。

基礎解剖

三角筋を鍛えるの中でも紹介したのですが、三角筋は前部、中部、後部に分かれます。

前部・・・肩の屈曲、水平内転

中部・・・肩の外転

後部・・・肩の伸展、水平外転

サイドレイズは、行い方により前部に効かせたり、後部に効かせることもできたり、ケーブルやダンベルを使ったりすることができ、実はバリエーション豊富な種目です。

バリエーションが豊富な分だけ、色んなバリエーションに手をだしてフォームを崩しがちになります。

ですので、まず基本を中心に解説していきます!

サイドレイズ基本動作

ダンベルでのサイドレイズの動作を解説していきます

スタートポジション

1.ダンベルを太ももの前にセットします。

肩の自然の位置としては、個人差ありますが肩を前方に少し屈曲した状態の方が自然な角度になります。

太もも前からスタートさせることにより、この角度を自然に作ります。

注意点

ダンベルを真横スタートにすると、ダンベルも真横に上げがちになってしまいます。

真横に上げると肩は自然な位置から外れ、若干前側に負担がかかるようになります。
前部を狙うにはありですが、サイドレイズでは基本的に中部を狙いたいので少し前側からスタートさせましょう。

2.手の平の向き

手の平の向きによっても、筋肉の効き方が少し変わってきます。

A.手の平を内側にする。(小指から上げる)
中部とやや後部にも効きやすくなります。

 

小指から上げるパターンは肩を90°までは上げずに、70°くらいにします。

肩は内旋位にすると、完全な外転ができなくなります。

実験

皆さんも、やってみてください!

手の甲を身体の横につけた状態で肩を外転していきます。

すると、全然あがらないことを実感します。

なので小指から上げるパターンで無理に90°まで上げようとすると、ケガにつながったり、僧帽筋に負荷が逃げてしまいます。

B.手の平を中間にする。(親指を前に向けてあげる)
⇒中部に効きやすくなります。

 

 

C.手の平を外側にする。(親指から上げる)
⇒中部とやや前部に効きやすくなります。

A、Bよりも外転しやすくなると思います。
※肩前方を痛めやすいので、無理のない重さで行ってください。

 

動作

1.ダンベルを挙げる動作

ダンベルを肩関節軽度の屈曲を維持して、ゆっくり90°まで外転していきます。

・意識としては肘を上げる意識で上げていきます。

・肘は、少しだけ曲げて伸ばしきらない様にします。

注意点1
ダンベルを挙げていく際に肩がすくむ動作(肩甲骨挙上)がでないように注意します。

肩がすくむと、僧帽筋上部が過剰に刺激されてしまい、三角筋の負荷が逃げてしまいます。

意識としては、すくまないようにするというよりも「首を長くする」という意識で行ってみましょう。

こうすることにより肩甲骨は引き下げ(下制)られ、僧帽筋への余分な刺激が減ります。

肩甲骨下制、挙上についてはこちらです。⇒肩甲骨の動き方

 

注意点2
肘を曲げすぎない様にする。

肘を曲げすぎると、ダンベルが身体に近くなり負荷が軽くなります。
そのため、重いダンベルを持ち振り回す動作になりがちです。

あえて反動を使う「チーティングテクニック」という方法は、後半で説明しますが、まずは基本のフォームの獲得をお勧めします。

また、ダンベルを上げようと意識すると肘が曲がり、肘より先にダンベルが上がってしまいショルダープレスみたいなサイドレイズにもなりがちです。

2.ダンベルを戻す動作

90°まで外転したダンベルをゆっくりと外転30°付近まで降ろします。

注意点1
・ダンベルは、スタートポジションまでは戻しません。

ダンベルは重力の負荷をかけています。ですので、スタートまで戻すと負荷が抜けてしまいます。
負荷がかかる有効な範囲でトレーニングを行いましょう。

そして三角筋は初期の外転では、あまり働きません。

なので動作は、外転30°から90°の間だけで動かします。

それ以外の、範囲にダンベルが動かないように注意します。

 

トレーニングの負荷の種類の詳しくはこちらです⇒負荷のかけ方

 

注意点2
・戻す時はゆっくり降ろします。

降ろす時の筋肉の収縮は伸張性収縮といい、挙げる動作(求心性収縮)より強い筋力を発揮します。
ですので筋肉を発達させるには、戻す動作というのは非常に重要です。

筋肉の収縮形式の詳しくはこちらです⇒筋肉の収縮形式

バリエーション

1.ケーブルサイドレイズ

ダンベルは重力の負荷をかけるために、スタートの水平動作にダンベルが動く動作では、負荷がかからないという話をしました。

ですが、ダンベルではなくケーブルなどの張力による負荷をかけると外転の初期から負荷をかけることができます。

外転の初期は動作はあまり三角筋は使われません。
ですが棘上筋、最近では棘下筋も働いているという研究もあります。

棘下筋、棘上筋は肩のインナーマッスルといわれていて肩を安定させケガの予防には非常に重要な筋肉です。

トレーニング前に低負荷、高回数(15回~20回)でゆっくり行ってみてください。

2.チーティングテクニック

中級者、上級者の方で伸び悩んでいるケースなどでは、強い負荷を与えるために使うのには有効的なテクニックではあります。

しかし、毎回チーティングばかり使ってはケガをしたり伸び悩むことにもなるので、注意しましょう。

・チーティングポイント

ガンガン何回も上げるというよりは反動を使って挙げて、重さを受け止めながらゆっくり降ろすというイメージの方がいいと思います。

また、反動を使う際は、身体を前傾させるのではなく膝の曲げ伸ばしで行うといいです。
こうすることで、ダンベルを前後にずれにくくなります。

身体を前傾させてしまうチーティングをすると、軌道が若干後ろに引いてしまいやすくなってしまいます。

編集後記

サイドレイズは肩の基本種目ですので、正しいフォームを取得しトレーニングを続ければ丸みのあるかっこいい肩になります。

また、肩の外転動作はあらゆるスポーツでも使われる大事な動きです。

ケガしないように丁寧に行いましょう。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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