トレーニングの総負荷量
トレーニングの筋肥大は、総負荷量が大事と近年の研究で分かってきました。
この総負荷量は
総負荷量 = 重さ × 回数 × セット数
となります。
例えばアームカールを10kgで10回を3セット行ったら、
10 × 10 × 3 = 300kg
5kgで20回を3セットでも合計重量は一緒になります。
となります。
この合計数を増やすという事が、筋肥大のカギとなっているのです。
ここまで書いたことは近年の論文で、解明されてきている事です。
今回は、それに加えて僕の考察を入れて公式を少し変化させたいと思います。
総負荷量についての考察
僕なりの公式はこうなります。
総負荷量 = 重さ(自体重+重量)×回数×セット数×トレーニング精度
赤い文字をそれぞれ解説していきます。
重さ(自体重+重量)
ここでいう、重量というのはバーベル・ダンベルなどでかかる重さのことです。
自体重というのは、関節にかかる自分の体重分を付け加えるという事です。
なぜ、こういう計算にしなくてはいけないのか考えてみます。
例えば、バーベルスクワットを100kgで8回行うと自体重のみで20回行うスクワットを比較してみます。
100kgで8回行うと、800kgになります。
それに比べて自体重でのスクワットを考えてみると
0kg×20回=0kgになってしまいます。
自体重のスクワットは、そんなにしんどくはないですが計算では負荷量が0になってしまいます。
ですが、そんなはずはないとなんとなく想像がつくと思います。
スクワットの場合は、膝から上にある部分でかかる体重を計算しなくてはいけません。
下腿の重さは約4.5%、足の重さは約1.4%といわれています。
両足で約12%になります。
すると、体重70kgの人なら約8.4kgになります。
その部分を引いて計算します。
70-8.4=61.6kg
つまり自体重のスクワットは約62kgの負荷がかかっていると考えることができます。
これを元に、もう一度考えてみます。
100kg×8回スクワットの場合
(自体重62kg + バーベル100kg) ×8回
=1296kg
自体重のスクワット20回の場合
自体重62kg × 20回
=1240kg
となります。
馬鹿にできない自体重のスクワットです。
四頭筋の筋肥大という面だけでみると、自体重でも高回数行えば100kgと同じような負荷をかけるということも可能です。
脚にかかる負荷で考えると、あんまり変わらないように思いますがバーベルスクワットには、バーベルスクワットのメリットがあります。
バーベルスクワットは腰背部の筋肉に関して強い筋発揮が必要です。
背部から腰部、脚部にかけて全体のトレーニングに有効なのはバーベルスクワットと言えます。
また、腹圧をかけて体幹を安定させるための筋肉も使います。
このように、体重がかかるトレーニングでは、身体の各部位の重さも考慮しなければいけないケースがあります。
ただし、前腕のトレーニング等は、負荷が手の重さだけになるのであまり重さがかからないような部位のトレーニングなら計算しなくてもいいと思います。
あと、面倒な計算がイヤという人は結局
総負荷量 = 重さ × 回数 × セット数
この公式でいいと思います(笑)。
トレーニング精度
このトレーニング精度というのは、僕の造語です。
これはトレーニングをどれだけうまくこなせるかという技術です。
限界近いトレーニングでは最後はフォームが乱れてしまいがちです。
例えば、高重量デッドリフトを5回行ったとしても、2回変な軌道になってしまうと3回分しか同じ筋肉に作用しなくなります。
トレーニングにおいて
軌道が変わる = 使われる筋肉が変わる
といえます。
そういったものも回数に数えてしまうと正確な総負荷量を出しにくいです。
なので、僕はマックスの90%以上で行うケースなどでフォームが乱れたと思ったら重さ×回数に0.9かけるようにして少なめに見積もるようにしています。
まとめ
筋肥大の基本公式は
総負荷量 = 重さ × 回数 × セット数
ちょっと複雑な公式は
総負荷量 = 重さ(自体重+重量)×回数×セット数×トレーニング精度
計算が面倒なら、基本公式でいいと思います。
トレーニングレコードを取りながらトレーニングしてみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。