体脂肪減少の落とし穴
今回のメインテーマは減量の思わぬ落とし穴があるということです。
それは、
・食事誘発性産熱の低下
・基礎代謝量の低下
それを、イラストを用いながら解説していきます。
前回の復習
前回の解説では、人間は毎日、摂取カロリー軍と消費エネルギー軍の戦いをしていると解説しました。
引き分け⇒体重は変わらない
摂取カロリー軍勝利⇒体脂肪増加
消費エネルギー軍勝利⇒体脂肪減少
するというお話をしました。
なので痩せたければ、摂取カロリーを増やして攻撃される人数を減らす=食事量を減らすと体脂肪は減少すると解説しました。
しかし、この食事制限は計算通りにいかない要素があります。
・食事誘発性酸熱の低下
・基礎代謝量の低下
それがこの二つです。
それぞれ解説していきます
・食事誘発性産熱の低下
食事誘発性産熱とは、名前の通り食事を摂ったことにより発生するエネルギーです。別名で特異動的作用ともいいます。
消化・吸収の際にエネルギーが使われます。
たんぱく質のみを摂取したときは摂取エネルギーの約30%、糖質のみの場合は約6%、脂質のみの場合は約4%で、通常の食事はこれらの混合なので約10%程度になります。
食事制限での消費カロリーを減らすということは、この値も小さくなってしまうということです。
・基礎代謝量の低下
食事制限のダイエットを長期間続けると、順調に体重が落ちてきます。
そうすると、残念なことに基礎代謝量も落ちてしまいます。
基礎代謝量を計算するには、いくつかの式がありあますがハリスベネテクトの式が有名です。
男性: 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
女性: 9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593
この式を用いて170cm体重が70kg⇒60kgになった計算をしてみます。
※計算が大変なので、「基礎代謝 計算」などで検索したら使いやすいサイトが出てくると思います。
70kg(1671kcal)⇒60kg(1537kcal)
その差は134kcalとなります。
つまり70kgから69kgにするのは楽でも、60kgから59kgにするには、最初の値よりも134kcalカロリー摂取を少なくしなくてはいけません。
同じ1kg減らすための努力量が変わってくるのです。
計算通りにいかないダイエット
食事誘発性酸熱の低下、基礎代謝量この2つが原因で、ちゃんと計算しているはずなのにダイエットが停滞するという落とし穴にはまるのです。
単純に食事を減らせば、400kcalあまるかというと・・・
消費エネルギーも減ってしまうので、計算通りではいかなくなる。
※食事誘発性産熱の減少と基礎代謝で250kcalとしています。
食事を減らした分だけ体脂肪は減少しない!!
まとめ
今回の押さえておきたいポイントは、
食事量を減らす = 消費エネルギー減少
に繋がってしまうという事です。
最後までお読みいただきありがとうございました。