筋力トレーニングでの神経適応

筋力トレーニングと神経

筋力トレーニングを始めてから1~2ヶ月で急激に重量が伸びてたり、腕立て伏せの回数が増えるという経験がある方は多いと思います。

あの現象は、筋肥大しているわけでないのです。

今回はその現象について解説していきたいと思います。

運動単位の増員

普段筋力トレーニングをしていない方では、運動をする際にすべての筋線維が使われるわけではありません。

一部の線維しか使われないのです。

しかし、身体は繰り返し同じ運動をするのでそれに対応する筋肉に変化をもたらします。
それが運動単位の増員です。

使う筋線維数を増やすのです。

例えば、いままで10本あるうちの5本しか使っていないと「」の出力しかされません。

それが、運動により8本使えるようになると、「」の出力ができるようになります。

この変化は、トレーニングを始めて割とすぐに出現します。

腕立てふせが2~3回しかできなかったのに、数日何回かやっただけで15回できるようになるというのは、この運動単位の増員が考えられます。

この時点で、筋力は向上します!

ですが、まだ筋肥大はおきません。

筋肥大

神経系の発達(運動単位の増員)により、トレーニングを行える回数や重さが増えても2~3か月くらいで神経系の成長も止まってしまい、一時的に成長が止まります。

神経系の成長の後にも、センスがなかったんだと諦めずにしっかりトレーニングを続けると、初めて筋肥大がおこります。

今度は、筋肉の線維が太くなり筋肉の断面積が増えて筋出力が上がります

さっきの例で考えると、10本のうち8本まで使えるようになり、その繊維が1.5倍になったとします。

8 × 1.5倍 = 12

こうすると、「12」の出力ができ筋力向上したことになります。

この繰り返しで筋肉はついていきます。

中級者以上の応用

中級者以上の方は一時的に期間を決めて高重量(4~5回が限界)の重さに設定して、最初の期間に出力を上げて、次の期間で神経系が高まった状態で、トレーニングを行うと効果的です。

僕の最近のトレーニングスパンです。

1ヶ月目・・・高重量4~5レップ(神経系の強化)

2~3ヶ月目・・・中重量10~15レップ(トレーニングのボリューム重視{重さ×回数})

4ヶ月目・・・疲労具合・関節の疲労に合わせて、筋維持するために週全体のボリュームを減らすか、もう一度高重量サイクルを繰り返します。

 

筋肉は、基本的に同じ刺激を与え続けると成長が止まってしまいます。

ですので、長い期間での変化も与えています。

まとめ

・筋トレ初期の筋力アップは、運動単位の増加

・筋トレ中期以降の筋力アップは、筋肥大化

・中級者以上でも、高重量を短い期間に扱い神経系の発達した状態でトレーニングすると効果的

最後までお読み頂きありがとうございます。