高回数トレーニングの歴史
2000年前後
僕が高校生くらいの時の筋力トレーニングといえば、「スクワット100回!」など回数による負荷のトレーニングが主流でした。
「あのプロ野球選手なった高校生は、腹筋背筋を毎日1000回やってるてさ!」
そういって、自分も高回数のトレーニングをおこなってきました。
ですが、体重は172cmで67kgくらいしかない身体の細い高校球児でした。
そして、高校野球を引退してスポーツジムに勤めるようになりトレーニングを勉強していくと愕然としました。
2000~2009年頃
この時代になり、筋力トレーニングの様々な情報が入ってくるようになり色んな本を読んでいきました。
この時代では、筋肥大には一定以上の負荷をかけないと筋肥大しないといわれたのです。
具体的にはマックス重量の70%を以上の負荷をかけることで筋肥大の効率を高めるとアメリカスポーツ医学会が発表しています。
その時は、高校時代に高回数のトレーニングを行っても筋肉が大きくならないのはこのせいだと思い納得しました。
2010年~現代
しかし、現代の研究ではまた覆されるような研究も報告されてきています。
「トレーニングの回数 基礎編」でも紹介したのですが、Burd NAさんらは、レッグエクステンションを最大筋力の90%で行う群と、最大筋力の30%で行う群を比較した実験で24時間後のたんぱく質合成を測った実験を行いました。
この結果低回数の方がたんぱく質合成が促される形になりました。
また、「科学的に正しい筋トレ 最強の教科書」の中で庵野先生は総負荷量を高めれば高重量でのトレーニングと同等の筋肥大を得ることができるとおっしゃっています。
つまり、低重量でも高回数を行えば、総負荷量が上がり筋肥大につながるとういことです。
2010年代に入り様々な実験でも証明されてきています。
とうことは、1周回って昔行っていた根性論で回数を増やしていくだけのトレーニングも実は理にかなっていたかもしれないのです。
ですが、栄養不足には注意が必要です。
高回数のトレーニングでも筋肥大するとは言われていても、僕の高校時代の様にトレーニングを行ってもたんぱく質をはじめ、総カロリーが足りなくなってしまってはいくらトレーニングをしても痩せていく一方です。
なので、僕の高校時代も十分なカロリー摂取できていたら高回数トレーニングで筋肥大していたかもしれないです。
現在の僕のトレーニングは週に1回だけ高回数(100レップ法)を取り入れて刺激を変えてみてます。
具体的に胸のベンチプレスで考えますと、
通常のパターン
ベンチプレス100kg × 8 = 800kg
ベンチプレス90kg × 9 = 810kg
ベンチプレス80kg × 9 = 720kg
合計で800+810+720=2330kg
このくらいの総重量になることが多いです。
100レップ法
ベンチプレス50kg × 100 =5000kg
普段のトレーニングの2倍くらいの総重量になります。
かなり筋肉痛が残り、嬉しい悲鳴です。
最近、トレーニングは総負荷量を増やすということが非常に大事だと実感しています。
皆さんもトレーニングの際には総負荷量を意識して行ってみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
参考文献
・科学的に正しい筋トレ 最強の教科書
・Burd NA, et al. Low-load high volume resistance exercise stimulates muscle protein synthesis more than high-load low volume resistance exercise in young men. PLoS One. 2010 Aug 9;5(8):e12033.
※5月~10月まで仕事の都合で忙しくなり、ブログ更新の頻度が落ちますが細々と亢進していこうと思いますのでよろしくお願いします。