サイズの原理 速筋線維と遅筋線維

筋肉の種類

筋肉には大きく分けて、素早く・力強く動く速筋線維(白筋)と、持久力のある遅筋線維(赤筋)に分けれます。

実際の筋肉はこんなにキレイに並んでないのですが、わかりやすい図にしました。

 

筋肉の断面図

簡単に言うと

ダッシュするのに使うのは、主に速筋線維

マラソンするのに使うのは、主に遅筋線維

となります。

速筋線維、遅筋線維の使われかた

人は筋肉を動かす時は優先順位をつけて速筋と遅筋を使います。

軽い負荷の時は遅筋線維から使い、重い負荷の時は速筋線維を使います。

この筋肉の優先順位のことをサイズの原理といいます。

低負荷のトレーニング

低負荷のトレーニングでは、赤い遅筋線維から優先的に使われます。

日常生活では、ほぼ遅筋線維が優先して使われます。

遅筋繊維は、持久力がある線維なのですが鍛えてもあまり太くなりません。

ですので、あまり大きくしたくなく引き締まった筋肉にしたい場合は、20回以上の高回数のトレーニングなどが効果的です。

高負荷のトレーニング

高負荷のトレーニングでは、白い速筋線維を優先して使われます。

目安としては最大負荷の65%以上の負荷をかけると速筋が優先的に使われるといわれています。

筋肉を大きくするには、この速筋線維を大きくする必要があります。

ですので、筋肥大させたい人は高負荷で8~12回で行うと効果的です。

しかし、あまりに高重量にして1~2回くらいしかできない重さに設定してしまうと速筋線維は優先的に使われます。

ですが、トレーニング全体のボリュームが減少してしまいますので、低回数過ぎるトレーニングは筋力アップにはいいですが、筋肥大にはお勧めしません。

高負荷以外の速筋線維が使われる例

基本的には、強い負荷をかけなければ速筋線維は使われにくいです。

ですが、例外のケースがありますので、紹介します。

1.エキセントリック収縮

エキセントリック収縮(ネガティブ動作)とは筋肉が引き伸ばされながら、力を発揮するという形式の筋収縮です。

アームカールでいうと、ダンベルを下に戻す動作です。

エキセントリックの収縮は、比較的低負荷でも、速筋線維が優先して使われるといわれていて筋肥大に大事なシグナルと言われています。

2.筋肉を無酸素状態にする

これは、いわゆる加圧トレーニングです。

酸素をエネルギーとする、遅筋線維に酸素を送らせないようにして速筋線維を優先的に使わせる方法です。

四肢の付け根を、特殊なバンドを使って締めて一時的に血流を制限したままトレーニングを行います。

※初心者が、適当に行うと危険なので専門家の指示の元で行って下さい。

速筋線維と遅筋繊維の割合

速筋線維と遅筋線維の割合は生まれつき決まっているとされていて、人によりかなりバラつきがあるようです。

ということは、生まれつき向いている競技は決まっている可能性があるのです。

遅筋線維が多い子供が、短距離走の選手になりたいと思っていても、ある程度までは伸びると思いますが、最後は遺伝子レベルで負けてしまうのです。

スポーツの向き、不向きとはこういった要素も関係してくるようです。

近年の研究では筋線維の割合の変化は起こるとの報告はあるようですが、今のところ明確な根拠がないそうです。

まとめ

筋肉には、速筋線維(白筋)と遅筋線維(赤筋)がある。

軽い負荷⇒遅筋線維 重い負荷⇒速筋線維 (サイズの原理)

 

僕は、学生時代から持久走は上位でしたが、短距離走はいつもビリの方でした。

それを考えると、僕は生まれつき遅筋が多いように思います。

そうなると、生まれつきあまり筋肉は大きくならないタイプかも・・・

とネガティブに考えてしまいがちですが、ネガティブは収縮するときだけ大事にしましょう!

人生はポジティブ思考! トレーニングはネガティブ収縮!