ミネラルシリーズ第1回です。
今回のテーマは筋トレを行っている人に必須ミネラルの亜鉛です。
亜鉛 |
亜鉛の解説
作用 | 成長促進、味覚維持など |
特徴 | 吸収率が悪い(約30%) |
過剰症 | 急性中毒症状(頭痛、吐き気など) |
欠乏症 | 味覚障害、成長障害 |
亜鉛の摂取推奨量
成人男性 | 10mg/日 |
成人女性 | 8mg/日 |
概要 |
亜鉛は体内に約2g(2000mg)あり、全身の95%の細胞に存在し、新陳代謝を助けています。
特に、筋肉には60%含まれているともいわれてます。
人間が、活動するために必要な代謝の過程では必ず酵素が働きます。
その酵素の構成成分として必要不可欠なミネラルです。
つまり、亜鉛は全身の細胞の生まれ変わりを助けるといえます。
この作用により、様々な効果をもたらします。
効果 |
・味覚を正常にする
人間の舌には、味蕾という味を感じるセンサーがあります。この味蕾は下全体に2500から3000くらいあるといわれています。
この味蕾を作る過程で、亜鉛は使われていますので、亜鉛の欠乏は味覚に異常にきたします。
・成長を促進する
新しい細胞をつくり出す時には、設計図である遺伝子の情報をコピーし、それをもとにたんぱく質を合成するといった化学反応が行われています。この反応は、亜鉛が構成成分となっている酵素によって進められます。
実際に医療現場では創傷や胃潰瘍などの治療に用いられています。
・生殖機能の維持する
女性・・・女性ホルモンの分泌を活性化させます
男性・・・精子の形成に必要とされています。
・二日酔いの予防効果
アルコールを分解する時に必要なアルコール脱水素酵素が働くために、必要不可欠な栄養素です。
特徴 |
亜鉛は吸収率が悪いことで有名です。
普通に摂取すると約30%ほどしか吸収されません。
摂取の仕方により、吸収率を上げたり、逆に悪くしてしまうことがありますのでご紹介していきます。
吸収率を上げる摂取方法
・クエン酸、ビタミンCと一緒に摂る
クエン酸、ビタミンCと一緒に摂ると、亜鉛はキレート結合といってクエン酸、ビタミンCに包み込まれるようになり、吸収効率が上がります。
レモン、梅干し等に多く含まれます。
吸収率を下げる摂取方法
・タンニンと一緒に摂取する
タンニンとは、学校の先生ではなく、コーヒーや緑茶や紅茶に含まれる苦み成分のことです。
このタンニンには、亜鉛の吸収阻害する作用があります。
亜鉛の多い食後のコーヒーは避けましょう。
・食物繊維と一緒に摂取する
野菜に含まれる、水溶性の食物繊維は亜鉛の吸収を阻害してしまいます。
・シュウ酸
緑黄色野菜に多く含まれています。亜鉛と結合してしまい吸収を阻害します。
・フィチン酸
穀物や、豆類に多く含まれます。
フィチン酸はカルシウム、マグネシウム、亜鉛等と結びつく作用が強く吸収を阻害してしまいます。
・リン酸
インスタント食品に多く含まれています。
亜鉛と、結合して体外に排出てしまいます。
・アルコール
アルコールの分解には、アルコール脱水酵素が必要になります。
その酵素を作るのも亜鉛です。
ですので、アルコール摂取=亜鉛の消費につながってしまいます。
お酒と一緒に亜鉛も摂取しましょう。
多く含まれる食品 |
亜鉛を多く含む食品の代表は牡蠣と牛肉です。
牡蠣
牡蠣は100gあたり13.2gと非常に多いです。
1個の重さは物によりますが、30~40gとすると3個食べればOKです!
ただし、牡蠣は食中毒になりやすいので、生で食べるときには注意が必要です。
牛肉
牛肉(肩肉)は100gあたりで4.9g入っています。
ステーキで200g食べたら、大体1日の必要摂取量に到達します。
過剰症 |
急性中毒
最終的な血中濃度に依存して,発熱,頭痛,悪寒,嘔気が主症状となり,インフルエンザに似た発熱パターンとなるようです。4時間-12時間で症状は自然落着する傾向があります。
しかし、通常の食事では出現はないです。
慢性中毒
亜鉛の摂り過ぎで、銅の腸からの吸収障害が生じて銅欠乏症となります。
銅欠乏症により、貧血 、汎血球減少、胃の不快感 等が出現します。
※汎血球減少症とは、血液の中の赤血球、白血球、血小板が減少してしまう症状です。
欠乏症 |
代表的なものに、味覚障害、成長障害、皮膚炎、神経障害等があります。
男女特有の症状では、
男性の場合は、精子数の減少などの性機能低下
女性の場合は、妊娠中に亜鉛が不足すると、胎児の成長不良や奇形を引き起こす可能性があります。
まとめ |
・亜鉛は吸収性が悪い(30%)
ビタミンC、クエン酸と一緒にとりましょう!
・成長促進、味覚維持作用がある。
・牛肉、牡蠣などに多く含まれます。
編集後記 |
亜鉛は、僕も実際にサプリメントで摂っています。
疲労回復やトレーニング後の筋肉痛に対しては、確かに軽減する感じがあります。(あくまで主観です)
実際に、牛肉等で摂取してもいいですし、サプリメントでも割と安い値段でドラッグストア等でも買えます。
一度試してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。