カフェイン

カフェイン

カフェインは植物の葉や幹に存在する苦み成分で、お茶やコーヒーのニオイ成分です。

様々な効果や作用があり、健康のために摂取している人も多いとおもいますので解説していきます。

カフェインの作用

➀覚醒作用

カフェインは、アデノシン受容体に拮抗しアデノシンの作用を抑制します。

アデノシンとは、

1.ATPと言われるエネルギーの元になる成分の原料になる。

2.情報伝達物質として働く。
→神経や、心筋細胞などを興奮しにくくします。つまり、ブレーキのような働きをします。

そのアデノシンを抑制するということは、「抑制する作用を抑制」します。

つまり、覚醒するということです。

➁交感神経興奮作用

カフェインは、ホスホジエステラーゼを阻害し、細胞内のcAMP濃度の上昇を引き起こします。

cAMPとは細胞内にシグナルを伝達する物質で、cAMPが上昇すると、
心臓の収縮力が強くなったり、気管支を拡張する作用などがあります。

cAMPを分解するホスホジエステラーゼ(PDE)を壊してくれる事で血中のcAMPを上昇させて興奮させる仕組みになっています

③カルシウム放出作用

カルシウムを貯蔵している小胞体という場所から、カルシウムを放出する作用があります。

➃尿量増加作用

腎臓は、身体の中にあるナトリウムイオンを再吸収をして体内にナトリウムイオンを保持するような働きがあります。

カフェインは、ナトリウムの再吸収を阻害することで、ナトリウム

カフェインのデメリット

➀骨粗鬆症のリスクが上がる

カフェインの作用の③のカルシウム放出作用により、1日に3杯以上飲むと骨粗鬆症の原因となる報告がされています。

➁睡眠障害

個人差はありますが、カフェインの半減期(半分になる時間)は、約5~8時間といわれます。

例えば、昼14時になってから摂取してしまうと遅い人で8時間後の22時になってもカフェインが半分残っていて興奮状態になります。

ですので、「sleep」という本の中では、昼14時までにカフェインの摂取は済ませましょう書かれています。

③胃腸障害(食欲不振、悪心、嘔吐)

胃液の分泌を亢進させる作用があるため、胃腸障害を起こすことがあります。
胃酸過多の人や、胃潰瘍のある人は避けた方がいいです。

➃動悸

心筋を興奮させて、働きを強くする作用がありますので、動悸を生じることがあります。
心臓に持病のある方は避けた方がいいです。

カフェインの含有量、摂取量

100gあたりに含まれるカフェイン量の目安

・玉露・・・160mg

・煎茶・・・20mg

・ウーロン茶・・・20mg

・紅茶・・・30mg

・コーヒー・・・60mg

1回の摂取上限
→200mg

眠気覚ましドリンクは1本200mgのものが多いです。

コーヒーはタイプや濃さにもよりますが、一気に3杯以上飲んだりはしない方がいいです。

また、ウーロン茶なども含有量自体はそんなに多くはないのですが、500㎖のペットボトルだと100mgの摂取になります。

量を飲み過ぎる傾向にあるので注意が必要です。

1日の摂取上限
→500mg

普通に摂取しても中々摂取できる量ではありませんが、カフェインのタブレットや眠気覚ましドリンクをけっこう飲むという人は注意が必要です。

カフェインは上手に使えばトレーニングがはかどったり仕事の効率をあげてくれます。ですが、デメリットもあることもあるのは忘れてはいけません。

上手に利用していきましょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。

参考文献
図解入門よくわかる栄養学の基本としくみ (メディカルサイエンスシリーズ)
SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術
完全攻略医薬品登録販売者試験合格テキスト 藤澤節子