肩の痛み
肩の痛みがあるときは、思ったようにトレーニングをすることができません。普段から肩のストレッチをしたり、肩のインナーマッスルを強化して事前に予防することが大事になります。
それにプラスして、トレーニングの行い方を工夫することで痛みの予防につながります。
肩の痛みが出やすいポジション
代表的な痛みの出やすいポジションは次の3つがあります。
1.ハイファイブポジション
2.肩を体幹より引きすぎる
3.肩関節の外転・内旋ポジション
各項目ごとに解説していきます。
1.ハイファイブポジション(肩外転90°、外旋90°)
肩関節外転・外旋位はハイファイブポジションといって、肩の前側にストレスを加えて痛めやすい姿勢になります。
代表的なものがバックプレスです。
首の後方に落とすために外転・外旋位になりやすいです。
改善策
首の前側に降ろすフロントプレスに変える。
フロントプレスに変えることにより外旋が少し緩くなります。
バックプレスもフロントプレスも筋電図でみると、三角筋中部かかる負荷量は変わらないという報告もあります。
ですので、肩の痛みのある方、関節の硬い方はフロントプレスをおススメします。
もうひとつ多いのがベンチプレスです。
肩が外転(肘が開きすぎ)しているパターンです。
肘が開きすぎることで、通常よりも外転・外旋位に近づいてしまいます。
改善策
グリップ幅を狭める。
グリップ幅を狭めることで、脇を閉じるようにし外転・外旋位を緩めます。
また、若干上腕三頭筋の協力が強くなり、肩にかかるストレスが軽減します。
目安は、脇のあける角度を45°から60°くらいでスムーズに行えるポジションで行います。
グリップ幅を狭めるコツとして、手首を寝かせることです。
手首は立ててしまうと、脇が開いてしまいます。
手首を寝かせることで脇がしまり安全な姿勢でベンチプレスを行えます。
※高重量で手首を寝かせて行う場合は、リストストラップを使って手首を保護して行ってください。
2.肩を体幹より後ろに引く姿勢(水平外転しすぎ)
肩を自分の体幹よりも後方に引く動作は肩の前方部分に負担をかけやすいです。
代表的な動作として、ベンチプレス・ダンベルフライで肘を後方に引きすぎるパターンです。
改善策
・可動域を制限して行う。
自分の体幹ラインを一つの目安にして肘を引きすぎない様に行う。
柔軟性に問題ない人はいいのですが、問題がある人が無理に全可動域に行うとケガにつながります。
自分の身体に合わせておこいましょう。
3.肩の外転、内旋(サイドレイズで90°以上あげる)
肩の90°以上の外転動作は、外旋動作をしないと180°まで挙げることができません。
内旋を加えながら上げるサイドレイズの限界は90°までなのです。
それ以上、挙げようとしても棘上筋という筋肉を痛めてしまうインピンジメント症候群を誘発してしまいます。
改善策
・90°以下で行う
90°以下で行えば無理な負荷はかからず、比較的に安全に行えます。
・親指を上に上げて行う(外旋位にする)
外旋をすると、90°以上の外転も可能になります。
ですので、親指を上にすることで大きな可動域でサイドレイズができます。
前部のへの負荷が増えます。
ですが、あまり高重量では行わず軽い負荷でしっかり効かすほうがおススメです。
また、大体120~130°以上上げてもダンベルの負荷が抜けてしまいます。
まとめ
1.ハイファイブポジション(肩外転90°、外旋90°)
2.肩を体幹より後ろに引く姿勢(水平外転しすぎ)
3.肩の外転、内旋(サイドレイズで90°以上あげる)
肩に痛みがある場合は、これら3つの姿勢は避けましょう。
とはいえ、これらは可動域を制限してしまうものです。
痛みや柔軟性に問題のない方なら、基本的に大きく動かした方が、負荷量が大きくなり筋肉は発達します。
ですので、自分の体とよく相談したうえで、トレーニングを選択することが大事です。
最後までお読み頂きありがとうございました。