運動時のエネルギー供給源

各フェーズでのエネルギー源

前回、糖質制限について書いたのですが、エネルギー源の話を先にしておくべきでした。

運動時のエネルギー源はATPという物質が使われます。

ATP産生には大きく分けて無酸素系、有酸素系に分けられます。

無酸素系もクレアチンリン酸系と解糖系というものに分けられます。

この3つのATPを作る方法としては、それぞれクレアチン、グルコース(糖分)、酸素が必要になってきます。

それぞれのエネルギ供給機構

それぞれ、解説していきます。

クレアチンリン酸系

筋肉内には、わずかなATPがありエネルギーを使い筋収縮させます。

ATPは筋収縮に使われるとADPという形になります。

ADPは筋収縮させることはできないのですが、ADPはクレアチンがあるとすぐにATPに戻り再びエネルギー源になり筋収縮を繰り返します。

なので、サプリメントのクレアチンは重宝されるのです。
クレアチンは国際スポーツ栄養学会でもA評価になるような成分です。

このクレアチンリン系は、10秒以内の短い時間の運動に使われます。

 

解糖系

解糖系はクレアチンリン酸系のエネルギーが枯渇する時に発動されます。

グルコース(糖分)を燃やしてATPを産生します。

ATPを産生と同時に乳酸を発生させます。

有酸素系

酸素を使っての運動になります。

酸素がある状態だとグルコースから変化したピルビン酸がアセチルCoAという物質になり、クエン酸回路というものを回すようになります。

また、脂肪酸もB酸化という過程を経てアセチルCoAに変化します。

クエン酸回路では、クレアチンリン酸系より解糖系よりも大量のATPを作り出します。

なので、長時間の運動に向いているのです。

 

全体のまとめ図