マズローの5段階欲求
今回は、社会で使える心理学的知識であるマズローの5段階欲求について解説していきます。
これは、心理学者のマズローさんが1943年に「人間の動機づけに関する理論」によって欲求階層論を唱えたことで有名になりました。
この階層論は次の5つです。
➀生理的欲求
➁安全の欲求
➂所属と愛の欲求
➃承認の欲求
⑤自己実現欲求
順番に解説していきます
➀生理的欲求
生理的欲求は人を動機づける最も根元的な欲求です。
この欲求は生命維持に関する欲求で主に
酸素や食物、飲料、性、睡眠に関わる欲求です。
生きていくためには最も必要な欲求で生命を脅かすほどの水分不足や飢餓に襲われたらその他の欲求を無視して、まずこの欲求を満たそうとするはずです。
ですが、飢餓や水分不足が解消されたらこの欲求は治まり次の高次の欲求を求めるようになります。
➁安全の欲求
生理的欲求が満たされると、次の欲求が出てきます。
それが「安全の欲求です」
これは、身の安全や、身分の安定などを求めるようになります。
具体的には、雨風をしのぐ家に住みたいとか猛獣や環境によって命の危険がない状態にしたい等を想像してもらうと考えやすいと思います
➂所属と愛の欲求
1段階(生理的欲求)、2段階(安全の欲求)が満たされると人間は次の「所属と愛の欲求を求めるようになります。
これは、家族や学校や会社の同僚など組織に属したいという欲求です。
人は、孤独な状態では生きていくのが困難な生き物なのです
➃承認の欲求
別名「尊厳の欲求」、「自尊心の欲求」といわれます
現在の日本では、1~3段階の欲求はほとんどの人が満たされているとえますが、ここからは少し上位の欲求になってきてます。
承認の欲求は大きく分けて2つになります
1.自己の自己に対する評価への欲求
これは、強さや達成、熟達、能力への自信、独立や自由など、自己をより優れた存在と認める、自尊心とも言えるものへの欲求です
2.他者からの評価に対する欲求
こちらは周囲からの評価、名誉などを求める欲求です
この1.2の承認欲求を満たされると人間は、自分は世の中で役立つ存在だという感情が湧いてきます。
⑤自己実現欲求
この欲求は、人がもっていつ潜在的の持っていつものを開花させて自分がなりえるすべてのものになることです。
つまり、自分であろうとする欲求です。
1~4段階の欲求が満たされててもマズローさんは、自分に適している事をしていない限り必ず不満が生まれてくるものだと言っています。
自分自身、最高に平穏であろうとするなら、音楽家は音楽をつくり、 美術家は絵を描き、詩人は詩を書いていなければなら ない。 人は、自分 がなりうるものにならなければならない。人は、自分自身の本性に忠実 でなければならない。 このような欲求を、自己実現の欲求と呼ぶことが できるであろう。
アブラハム・マズロー『人間性の心理学』
この欲求は他者に何かを求めることではなく、とにかく自分の欲求をかなえたいという一心の欲求です。
マズロー理論を使っての自己成長
ここからは、どのようにして考えたらよいかという僕の私見です。
3段階目までの欲求は、満たされている人は多くいると思います。
4段階目の承認の欲求になると少し難しくなってきます。
この承認の欲求を、自分自身で否定してまうことが多く感じます。
例えば、半年で5kg痩せるという目標を掲げてダイエットを開始したとします。
ダイエットを開始して1kg痩せてダイエットを中止したとします。
すると、「なんて自分は意志の弱いダメな人間なんだ・・・」と自己否定してしまうことがあります。
自己否定をしても次の行動をおこすエネルギーになりません!
「まずは、1kgは痩せた!」と考えて自分を承認します。
そこから原因を客観的に分析をしましょう。
今回は、ダイエット中に食べ放題に行ってしまったのが失敗の原因だった。
と原因を探り出します。
その後に、代替案を考えます。
完全に「外食に2度と行かない」と心に誓って頑張ることも可能ですが、中々強靭なメンタルがないと実行しにくいと思います。
そもそも、そんなに強靭なメンタルがあったらダイエットは成功します。
なので代替案を用意しておいて、違う逃げ道を作っておきます。
例えば、
焼き肉食べ放題に行きたい! ⇒ 赤身肉のステーキ100gにしよう!
と変更プランを用意しておきます。
上手に心理学をを利用して自己実現欲求を満たして成りたい自分を目指していきましょう!
この自己実現欲求は承認欲求の上に成り立ちます。
まずは、自分承認がスタートです。
参考にしてみてください
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考文献
・アブラハム・マズロー「人間性の心理学」
・中野 明 「マズロー心理学入門」