消化と吸収 ② 消化器の解剖学 口腔・食道

消化器の解剖学 口腔・食道

今回は食べた物を口に入れて、胃までいく過程の解剖学です。

口腔・咽頭

口腔内には様々な組織があり、各々機能を持っています

唾液腺

唾液腺とは唾液をだす組織で、主に2つあります
1.小舌下腺
口腔粘膜下にある小さな腺。
口唇腺、頬腺、口蓋腺、舌腺などがある

2.大舌下腺
耳下腺:口腔前庭に開口。純漿液性唾液腺(サラサラ)
顎下腺:固有口腔の舌下小丘に開口。粘液、漿液性混合腺(ネバネバ)
舌下腺:固有口腔に舌下小丘と舌下ヒダに開口。粘液、漿液性混合腺(ネバネバ)


乳歯⇒20本
永久歯⇒32本

歯冠部:エナメル質
歯根部:セメント質
歯の中心部:歯髄
歯髄腔の外の大部分:象牙質


舌の筋肉は舌咽神経という神経に支配されますが、面白いのは下の味覚と感覚は違う神経により支配されています。

味覚 感覚
前2/3 顔面神経 舌神経(三叉神経)
後1/3 舌咽神経 舌咽神経

 

咽頭
消化器とも呼吸器ともいえる臓器です。
空気と食べ物の療法が通過する場所です。

咽頭は3か所に分けられます。

➀咽頭鼻部
➁咽頭口部
➂咽頭喉頭部
咽頭後頭部には、気管に食べ物が入らないようにするための、ふた(喉頭蓋軟骨)があります

 

食道

長さ:食道25cm
輪状軟骨の高さ、第6頸椎の高さから咽頭に連結し横隔膜にある食道裂孔という穴を貫きます。

分類
頸部:約5cm。第6頸椎から第1胸椎の高さ
胸部:約17cm。第1胸椎から第10胸椎の高さ
腹部:約3cm。第10胸椎から第10~12胸椎の高さで胃の噴門と結合

生理的狭窄部
食道解剖学的構造でどうしても狭くなりやすい場所があります。
第1狭窄部:食道起始部
第2狭窄部:気管分岐部
第3狭窄部:横隔膜貫通部

食道の筋肉

食道の上の方は横紋筋で意識的にコントロールできますが、食道の中部から下部は意識によってコントロールはできません
上1/3部:横紋筋
中1/3部:横紋筋と平滑筋
下1/3部:平滑筋

 

今回は食道の解剖学でした。

次回以降に胃から先の解剖学を解説していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。