トレーニングの最適なインターバル時間
トレーニングのインターバルに関しては、様々なことがいわれてきました。
NSCAが推奨する時間は以下のようになります。
目的 | 筋力向上・筋パワー | 筋肥大 | 筋持久力 |
秒数 | 2~5分 | 30~90秒 | 30秒以内 |
「NSCA パーソナルトレーナの基礎知識」 より引用
筋肥大には、短いインターバルの方が成長ホルモンが分泌されるといわれていて、30秒から90秒のインターバルが推奨されていました。
ですが、近年の論文で筋肥大に関して違う意見もでてきています。
インターバル1分 ⅤS インターバル3分
筋肥大に関して、 The Journal of Strength and Conditioning Research 30(7)で次のような実験が報告されています。
21人の人をAグループはインターバル1分で行い、Bグループではインターバル3分間で8週間トレーニングを行いました。
トレーニングレップ数は8~12回です。
結果は、
インターバル3分間の方が1分間よりも有意に筋肥大した
今までの定説では
短いインターバル ⇒ 乳酸 ⇒ 成長ホルモン
という公式のように言われていました。
ですが、近年では成長ホルモンは筋たんぱく質合成には関与しないともいわれています。
考察
ここからは僕の考察です。
筋肥大には、やはり総重量が大事なのではないか思います。
短いインターバルで、疲れたまま次のセットを行うよりも、しっかり休みをとって次のレップをしっかり行い総重量を増やす方がいいと考えれます。
ですが、これもケースバイケースだと思います。
例えば、忙しくて30分しかトレーニング時間が取れないという人が、毎回しっかりと3分インターバルをとってしまうと、プレートを外したり時間ロスを考えると、おそらくすべてのトレーニングが8セット(3分×8セットで24分、ロス6分で計算)くらいしかできません。
時間が足りないので、総重量が減ってしまうことになります。
そういう人は、多少インターバル時間が短くなってもいいので、全体のボリュームを確保する方が大事だと思います。
また、この最適なインターバルを決める要素には、心肺機能も関わってくるように思います。
筋肉の疲労は回復していても、息が上がってしまっている状態で、次のレップを行ってしまっても100%の力は発揮できません。
なので、3分経ってもまだ肩で息をしている状態では、3分以上のインターバルも必要になると思います。
僕の考えるインターバル時間というのは、
インターバル時間 = 筋肉を回復させる時間 + 息を整える時間
だと思っています。
筋肉・呼吸どちらも、しっかり回復させることで次のレップの回数が増えて、週の合計挙上重量が増えて筋肥大につながると思っています。
僕の思う最適なインターバル時間は、こうなると思います
最適なインターバル時間 = 週の合計挙上重量が増える休憩時間
これは、1回のトレーニング時間、週あたりのトレーニング頻度、環境など様々な要素を含めてです。
人によって大きく変わるという事です。
自分に合った最適インターバル時間をさがしてみましょう。
アバウトな結論になってしまいましたが、まずは近年の研究でベストとされている3分をベースに少しづつ調整してみるのがいいかなと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
参考文献
・「Longer Interset Rest Periods Enhance Muscle Strength and Hypertrophy in Resistance-Trained Men」 The Journal of Strength and Conditioning Research 30(7):1 · November 2015
・「NSCA パーソナルトレーナの基礎知識」