上腕二頭筋の代表種目アームカール
アームカールは上腕二頭筋を鍛える代表的なトレーニングです。
動作としては肘の曲げ伸ばしだけと非常にシンプルですが、いくつかのコツがいります。
上腕二頭筋の基礎解剖
上腕二頭筋は、長頭・短頭に分かれています。
主な作用として
肘関節:屈曲、回外
補助動作として
肩関節:長頭(外転、内旋)、短頭(屈曲)
等があります。
特徴としては、肩の関節をまたぐ筋肉なので
肩関節屈曲位で緩み、肩関節伸展位で伸ばされる
といった特徴があります。
上腕二頭筋・上腕筋、上腕二頭筋長頭腱炎も参考にしてください。
アームカールの基本動作
今回は、スタンディングでの基本バージョンで説明していきます。
スタートポジション
ダンベルを握り、身体の横にセットします。
脇を少ししめるようなイメージで、肩の余分な動きが出ない様にします。
ですが、脇を締める意識が強すぎると、大胸筋に余分な負荷がかかってしまいます。
動作
肩を動かさない様にしながら肘だけを曲げていき90°を少し超えたところで止めます。
戻す時も完全に肘が伸び切らないようにして、曲げきらない、伸ばしきらない意識が必要です。
アームカールは抑えるべき大事なポイントは3つあります。
1.有効的な範囲で動かす
2.肩の位置を動かさない
3.反動を使わない
この3つについて解説していきます。
1.有効的な範囲で動かす
サイドレイズ同様にダンベルの負荷をかけるので真下にしか負荷がかかりません。
ですので、下の写真の青い部分はあまり負荷がかかってきません。
また、上腕二頭筋の筋発揮は90°付近が一番力が入りやすい構造になっています。
よくみられる失敗例が一番低いところで、狭い範囲で動かしたり、一番上から少しだけ動かしてまたすぐ上まで戻すパターンです。
負荷のかかりにくい範囲で動作を繰り返しても、筋肥大は狙えません。
2.肩の位置を動かさない
肩の位置がぶれてしまうと純粋な肘の屈曲運動だけでなく肩の屈曲運動も入ってしまいます。
そうすると、三角筋前部線維が働いてしまい、二頭筋の負荷が逃げてしまいます。
あえて、少し動かすというやり方もありますが、基本は肩の位置は固定した方がいいです。
3.反動を使わない
反動を使うと、どうしても一番負荷のかかる有効的な範囲を楽に通り過ぎてしまいます。
セットの最後の方で、1~2回追い込むために使うのはありですが、1回目から全部反動を使い戻す時も、ゆっくり戻さず重力に任せて戻すと、うまく負荷がかかりません。
どうしても、反動を使ってしまう癖のある人は、壁によりかかって行うといいです。
まとめ
大事なポイント
1.有効的な範囲で動かす
2.肩の位置を動かさない
3.反動を使わない
アームカールは上腕部を鍛えるには、非常に有効的なトレーニングですが、どうしても反動を使ったりフォームが安定しないケースが多くみられます。
なるべく、正しいフォームで丁寧に行いましょう!
最後までお読み頂きありがとうございます。
参考文献
・プロメテウス解剖学
・カパンディ関節の生理学